1クール続けるブログ

とりあえず1クール続けるソフトウェアエンジニアの備忘録

左腕を骨折した

※ o-1 preview にエッセイ風にしてもらった。凄い。

うっかり階段で足を滑らせた。それだけだ。咄嗟に左腕で体を庇おうとしたのか、左腕を強く打ちつけながら階段を転げ落ちた。

同時に右手の皮が剥けており、その出血の方が気になって、当初は左腕の痛みにあまり注意を払っていなかった。最初は打撲程度のじんじんとした痛みだったが、動かすときの痛みがやけに激しいと感じていた。

帰宅して左手と右手をよく見比べてみると、左手の血色が随分と悪い。それに、腕を曲げたり捻ったりするたびに痛みが増している。指を動かすだけでも痛みが走る。

「さすがに骨折ではないと思うけれど、相当打ちどころが悪かったのだろうか」

そう自分に言い聞かせながらも、不安が募る。痛みはどんどん増していき、ベッドに入る頃には寝付くのが難しいほどだった。やっとの思いで眠りについたが、4時間ほどで痛みで目が覚めてしまった。その時の痛みはこれまでで一番強かった。

耐えかねて、ロキソニンを飲み、効果が出るまでNetflixで「イエスタデイ」という映画を観ることにした。予告があまりに良かったせいか、期待が高まりすぎてしまったが、映画に集中できたおかげで痛みを一時的に忘れることができた。2時間後には薬が効いて楽になり、再び眠りにつくことができた。

翌朝、早速病院に向かった。整形外科と内科を兼ねているその病院は非常に混雑しており、待合室は満員だった。待ち時間の2時間のほとんどを立って過ごした。

診療時間が過ぎて30分ほど経った頃、ようやく名前が呼ばれた。医師は疲労の色を隠せない様子だったが、丁寧に対応してくれた。レントゲンを撮ることになり、さまざまな角度から撮影するために腕を捻る必要があった。その度に痛みで思わず息が漏れる。「ごめんね」と医師に気遣われ、申し訳ない気持ちになった。

「骨折ですね」

医師は上腕骨の肘に近い部分を指しながらそう告げた。素人の私にはレントゲン写真からは分からなかったが、確かに骨が折れているという。待合室で待つ人々の姿が頭をよぎり、それ以上詳しく尋ねることはできなかった。

幸い、手術は必要なく、すぐに固定することになった。以前、右手の小指を骨折したときは石膏のギプスだったが、今回は樹脂製のものだった。硬化するときに温かくなる感覚が新鮮だった。

固定されると不思議と痛みは和らいだ。もちろん動かせば痛むが、安静にしていれば耐えられる程度だ。病院に行く前は、まさか固定されるとは思っていなかったので、これからの日常をどう過ごすか思いを巡らせながら帰路についた。

まず仕事について考えた。タイピングは仕事上必須だが、固定されているのは上腕から手首まで。指は動くものの、動かすと少し痛みが走る。ギプスのせいで手全体が浮いてしまい、いつものポジションでタイピングするのは難しい。これでは仕事のパフォーマンスは大幅に低下してしまう。年末にまとめて休む予定だった休暇を前倒しで取得することに決めた。その日どうしても必要な対応は、片手で何とかこなした。

次に家事はどうだろう。強く握ると痛みが走り、ほぼ握力はゼロと考えていい。可動域も狭く、できることは限られてくる。包丁は使えないし、服を畳むことも難しい(ぎりぎりハンガーにかけることはできる)。新品のペットボトルは開けられず、雨の日の買い物も困難だ。できなくはないが、質や速度が著しく落ちる。厳しい現実だ。

時間ができたので、「Atsueigo」の発音マスタークラスをすべて視聴することができた。視聴しながらメモを取るのだが、スマホでの入力はやや手間だ。残りの時間は本でも読んで過ごそうかと思う。

幸いにも、回復の兆しは見えている。来週再び病院に行く頃には、タイピングもできるようになっているかもしれない。元通りにタイピングできるかどうかは、ギプスが外れるかにかかっている。ビタミンDとKのサプリメントを摂り、牛乳でカルシウムを補給して、骨の修復を促している。早く治ってほしいものだ。